①発注図面作成技術指導
発注者が図面を作成する場合、鋼構造物の工場製作は、その図面によって行われます。しかし、図面に製作上困難な構造詳細や、誤りがあった場合、製作される構造物は欠陥があるものとなってしまいます。特に近年、溶接欠陥による疲労損傷の発生などが問題となっております。健全で疲労耐久性を有する構造物を製作するためには、製作に配慮した発注図面を作成する必要があります。そこで、当技術センターでは工場製作と、疲労耐久性に関する構造詳細に熟知した熟練技術者による、発注図面の指導をおこなっています。
①工場本溶接前製作管理状況調査
総組立による製作では、本溶接時に溶接欠陥をつくらないように、開先の形状や、本溶接時の運棒方法、組立溶接などに配慮する必要があります。当技術センターでは、本溶接前に構造詳細や図面との整合などの確認を行っています。
②仮組立て時溶接状況調査
これまで、溶接部の非破壊検査は、製作者側の自主検査に依存されていましたが、疲労耐久性上問題となる溶接欠陥を残さないために、当技術センターでは発注者側の検査として、溶接部を非破壊検査により再確認しています。
【表面欠陥調査】磁粉探傷試験により、重要部位や一般部の抜き取り検査を行っています。
【超音波探傷による内在欠陥調査】AUTによる溶接線交差部の内在欠陥調査や、抜き取りによる内部欠陥調査、製作者検査時の欠陥検出箇所の判定の確認などを行っています。